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佐「そいつサイテー野郎じゃん!」

「へっ…」

佐「うちのオアシスAちゃんを傷つけやがって!」

「オア…え、なに?それ」

佐「そんな奴こっちから願い下げだー!」



普段温厚なさっくんのプンスカ怒る姿に戸惑う。
子どもたちを叱る時も諭すって感じのさっくんはどこか怒り慣れてないように思う。
…っていうかオアシスってなに?

赤信号。
私に体を向けたさっくんにガシッと肩を掴まれた。
私を真っ直ぐ捉えた力強い眼差し。



佐「こんな優しくて可愛い子差し置いて浮気するなんてそいつろくな目に合わないから!占いも毎日最下位で寝坊して遅刻してなんもないとこで転ぶから!」



なんじゃそりゃ。
だけど本人は至って真面目なようで。
怒れない私の分まで、怒ってくれてるんだ。
同期の絆にまた鼻の奥がツンとした。



「…さっくん前見て」

佐「うおっ、青じゃん!」



あぶねー!ってさっくんがアクセルを踏んだ。
…私だって。進むんだから。



「…別れる。」

佐「お?」

「あんな人、もう要らない!」

佐「よく言った!」



ニカッて笑って、片手で私の頭をわしゃわしゃ撫でるさっくん。子どもだと思われてる?

さて。別れると決めたは良いものの…
もしかしたら今までも知らない内にあの子を家に連れ込んでたかもしれないと思うと、あの家が途端に気持ち悪く感じてとてもくつろげそうにない。
今日はひとまずネカフェでも行こうかな…
心の中で呟いたつもりが、口に出てたみたいで。



佐「……ならさあ、うち来る?」

「…えっ!?」

佐「待って!変な意味じゃなしにね!?俺ん家シェアハウスなの!」

「シェアハウス…」



…シェアハウスなんて漫画やドラマの中だけの話かと思ってた。ちょっと興味はある。



「でもそんな急に…良いの?」

佐「連絡すれば大丈夫!ネカフェなんて何があるか分かんないし!」



そうと決まれば善は急げ!ってあれよあれよと話は進んでくけど…ほんとに大丈夫なんだろうか。
大人数で住んでるなら尚更、急な来客が苦手な人とか居ないのかな。ルールがきっちり決まってたりとか…
次々と心配が浮かぶ私とは裏腹に、さっくんは楽しそうに話し出す。



佐「前住んでた奴が引っ越してねーうち今部屋余ってんの!誰か泊める時はそこに泊めてて〜」



「ちゃんと鍵かかるから安心して!」って…心配してるのはそこじゃないんだけど…

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あむ(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます!暖かいお言葉嬉しいです^ ^更新がんばります! (3月27日 13時) (レス) @page34 id: 3fabfc8fab (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - お話の流れと展開が好きです (3月26日 21時) (レス) @page36 id: 5ebabfabca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あむ | 作成日時:2024年3月18日 23時

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