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思い浮かべた人物の表情は、いつでもニコニコとしていて、俺の顔を歪ませる。
｢なあ、もしかして…｣
Aの耳元でその人物の名前を言うと、分かりやすいくらい肩を震わせた。
｢へえ、アイツかぁ…まーたしかに何べんも俺らの邪魔してきよったしなぁ…ふーん｣
｢っ…｣
俺はゆっくりとAから離れ、部屋を出ていく。
そしてキッチンから小振りの銀色を持ち出し、外へ向かった。
｢俺とAの間に、邪魔者はいらん｣
向かうは、アイツの家。
チャイムを鳴らせば、アイツは警戒も何も無しに出てきた。
そして俺を家の中に招き、リビングへ案内する。
俺はお茶を準備しにキッチンへ向かったその背中に向けて、銀色を振り下ろす。
｢っぐ、えぇ、あ…？｣
アイツは突然の痛みに理解が出来なかったのか、何で、と呟き倒れた。
驚いたような目で俺と、赤く染まった銀色を見る。
｢俺とAの邪魔する奴は馬に蹴られて死んでまえ｣
俺はアイツが虫のように床に這う姿を見、俺の刺した辺りを踏む。
｢がっ…は、ご、ごめ…｣
｢聞こえん｣
もう一度、思い切り踏みつけると、ビクリと体が跳ね、アイツは動かなくなった。
｢これで、邪魔はなくなった、な｣
緩む口元を押さえ、Aの待つ家に帰る。
と、Aは先程俺が出ていった時の姿で唖然とベッドに座っていた。
俺を見つけると、目を大きく見開いた。
もう邪魔もないし、
｢さ、続きしよか｣
二人でベッドに倒れこみ、俺はもう赤い痕を気にせず、行為に及んだ。
邪魔者排除
やり方は分かった。
次また邪魔があっても、もう大丈夫。
何回でも、排除するからな。
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作者名：ビリヤニ | 作成日時：2024年1月18日 19時
